木楽な家では、大規模な地震に備えてTIP工法を採用
しています。この工法は、日本TIP協会(元東京学芸大学教
授が開発)の特許工法です。
杉の木をジグザグに打っているのがわかりますよね。
地震による横波をこのジグザグで逃がしてあげるためです。
そして、緑色の三角プレートが見えますよね。
これは、鉄板を貼り付けた構造用合板です。これによって、
柱と梁そして筋違(すじかい)を緊結しています。
最大の特徴は、残念ながら見えませんが、この筋違の
上下を切り、15㎜の隙間を作っていることです。
通常の住宅では、隙間を作ると検査には通りません。
しかし、この工法だけは認められています。
なぜ、隙間をつくるの?そう思いますよね。
それは、直下型の大きな地震が来たとき、筋違という
斜めのつっかえ棒が土台や梁を突き上げてしまい、建物が
倒壊する危険を防ぐためなんです。
柳に雪折れなしって言いますよね。
木造住宅は、ガッチと固めるのではなく、しなやかに
動きながら力を逃がす方が強いと考えているからです。
今話題の免震などの工法も同じ考え方なんです。
実は、あの法隆寺も中心に建て込まれている太い柱が
揺れるように作られているんですよ。
自然の偉大な力には、人間の想像を超えるものがありま
す。だから、抵抗するのではなく、しなやかに力を逃がす
んですね。
今現在、様々な地震に抵抗する工法がありますが、
そのほとんどは、いかに揺れない力のある建物をつくるかに
終始してます。しかし、人間の知力では計り知れないのが
自然の力です。
だからこそ、私はこの工法を採用しているんです。
人付き合いもそうですよね。力ばかり入れてては
うまくいきません。しなやかにかわすことが出来なければ
うまく生きてはいけませんよね。
では、また